明るくあたたかい文章が人気のメッセージ「関真士のAmazing LIFE」を、WEBコラムとして不定期でご紹介しています。
今回は第11号の全文をご紹介します。
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人生は、旅路だ。あなたは、どんな旅路を歩んで来ただろうか。嵐の日も、晴れの日もあったろう。足取りの重い日も、軽い日もあったろう。
私たちは、これまで様々な道を歩んで来て今ここにいる。この道は、これからも続いていく、あなたにしか歩めない、たった一つの道だ。
旅路に対する対語は、結果主義だ。この世の中は、結果がすべてだと言われる。どれだけ頑張ったかではなく、どれだけ結果を出したかが価値あることだと言われる。
だから私たちは、ビジョンを掲げ、目標を設定して、結果を出そうと努力する。
もちろん結果は大事だ。しかし、結果にだけとらわれてしまうと、大切なものを見失ってしまう。人生を旅路としてとらえるのなら、結果だけではなく、そこに至るまでの道程に価値を見出すようになる。
車に乗って目的地まで向かっているならば、その目的地に着くことだけが価値あることなのだろうか。それだけではなく道中の会話や景色や寄り道にも価値があるのではないだろうか。
旅路とは、その道中を楽しむことだ。
今、あなたの目の前に置かれている結果は最終結果ではない。
確かに一つの結果かもしれない。しかし最終ではない。
どうか、聴いてほしい。その結果が厳しいものであったとしても、それは最終結果ではない。これからの対応によって、その結果を良いものに変えることもできる。
仕事の上でも、人生においても、失敗したとしたら、その失敗にどう誠実に向き合うかで新しい結果をもたらすことができる。一言の「ごめんなさい」をはっきり言うことで逆に相手の信頼を得ることもある。
昔、中国に塞翁という老人がいた。ある日、その老人の馬が敵の国に逃げていってしまった。これは不幸なことだ。
しかし、やがて、その馬は他の馬を連れて戻ってきた。これは幸福なことだ。
しかし、その馬に乗った老人の息子は落馬して足の骨を折ってしまった。これは不幸なことだ。
しかし、足を折ったその息子は、兵隊の召集を免れ、戦死しなくて済んだということだ。これは、「人間万事塞翁(さいおう)が馬」という中国の故事だ。
今の結果だけで、すべてを判断しないことだ。道は、まだ続くのだから。
人生には、歩まなければならない道がある。近道や裏道を探して、何とか楽をしたいと思うこともある。
しかし、通るべき道を通らないと、あとでもう一回歩み直さなければならないこともある。
「急がば回れ」という言葉があるように、目の前にある道を一歩、また一歩、しっかりと踏みしめていくことだ。それが結果的に、一番早い道なのだ。
旅路とは、一発大逆転をねらうイチかバチかの生き方とは違う。目の前に置かれた問題、課題に向かって腰を据えるのだ。悩んだり、苦しんだりするかもしれないが、その道を一歩一歩踏みしめていきたい。悩む時には、しっかり悩もう。悩んだ分だけ得られるものも大きい。
よく見てほしい。あなたの人生の道は行き止まりになっていないはずだ。まだ先に道が続いているはずだ。すでに道は開かれている。
その道が急な坂に見えても、上り坂の向こうには、必ず下り坂があるのだ。
人生の旅路には、同伴者が必要だ。観光旅行なら、一人旅もたまにはいい。でも、人生の旅路には、やはり心を分かち合える同伴者がいてほしい。
神さまは、あなたの旅路の同伴者だ。どんな道にも、どんな時にも、あなたと共に、その道を歩んでくださるのだ。神さまと一緒に、人生の旅路を歩んでいこう。
1964年東京生まれ。荒れ果てた10代を過ごし、20歳の時にコックの仕事で渡米し、クリスチャンとなる。その後、27歳で東京聖書学院を卒業し牧師となる。40歳の時にハワイにあるホノルル・キリスト教会の牧師となり現在に至る。家族は、愛する妻と4人の子供。趣味は、料理と茶道。
Illustration by Rutsuko
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