みなさんの教会では「トラクト」を配布しておられますか?
トラクトというのは、教会の集会案内やイベントの案内、読みやすい読み物などを掲載して、読んだ方に近所に教会があることをお知らせしたり、来会を促したりする印刷物です。友人や知人に手渡したり、近所のお宅のポストに投函したりして使われます。
現代はネットの時代と言われ、情報発信においても印刷物という手段を採用する人は減ってきていますが、それでもやはり印刷物ならではの魅力というものもまだまだあります。
今回はトラクトを使った伝道と教会形成について、日ごろから新生宣教団にトラクトや教会案内など、様々な印刷物の制作をご依頼いただいている、小川イエス福音教会の松川徹牧師にお話を伺いました。
1954年に設立された東京都小平市小川町にある単立のプロテスタント教会です。
元々はアメリカの宣教師夫妻がこの地で宣教をしていました。それを、2年弱、前牧師(中川博)夫婦が手伝う形で奉仕していました。宣教師に帰国命令が出て、帰国されることとなりましたが、もう群れができていましたので、中川先生たちが働きを引き継ぐことを決心され、以来68年間、この地で福音宣教を続けてきました。
今のチャペルがある場所には1980年に移転し、2000年に現会堂を建設しました。現在160名ほどの礼拝出席者がいます。
「あなたの町のあなたの教会」と謳い、地域に根ざした教会でありたい、と考えています。
そうした考えもあって、2015年に建設した別棟の「ベタニヤ館」は地域の方にも開放し、自由に利用していただいています。バラが自慢のガーデンと、カフェ部分、多目的ホールがあり、子どもたちが遊んだり、宿題をしたり、ご高齢者が散歩で立ち寄ったり、お母さんたちが子育ての相談をしたりと、様々な用いられ方をしています。
これまで、トラクトや教会案内、クリスマス礼拝やイースター礼拝の案内のチラシ、記念誌や週報用紙などを依頼しています。
宣教師たちがこの地で伝道を始めた頃、1件1件トラクトを配って回った、と聞いています。電車の中でも、道端でも、誰かに会えば必ず配っていた、とも聞きました。自転車でトラクト配布に出て行く時の写真が残っています。
宣教師たちは、元々は中国に遣わされた宣教師で、中国の政策で、退去せざるをえなくなって日本に来られました。なので、日本語がそれほど話せなかったかったこともあり、トラクトを愛用したのかな、と思います。
初期の頃からトラクト配布をしていましたので、トラクトによって教会に、信仰に導かれた人が多くいます。「自分もこれで導かれた。」というものがあると、配布にも力が入ります。
近くに武蔵野美術大学があり、その卒業生が多くいることもあって、絵画や写真が得意の教会員が多くいます。その賜物を生かしてもらおうということで、宣教50周年の時に、トラクトコンクールを開催しました。文章部門、表紙部門、たくさんの応募があり、数枚のオリジナルトラクトを作成しました。
その時から、今まで全部で30種類くらいになるかと思いますが、オリジナルのトラクトを作成してきました。ここ何年か制作していなかったのですが、今年、久しぶりにまた文章や表紙を募集して新しいトラクトを作ろうと思っています。
内容は、なるべく身近な話題から興味を持ってもらい、シンプルに福音を伝えることを意識しています。
手に取って、読みたくなるような表紙、タイトルを考えて作っています。中身もなるべく平易で、あまり字数が多くならないように意識しています。
クリスマスとイースターの前に、「一斉トラクト配布」という形で、教会員全員で手分けして、教会の周りに約1万枚のトラクトを配布しています。
ゼンリンの住宅地図を利用して、グループごとに地域を分割して、1枚1枚ポストに入れています。
伝道、という目的が第一ですが、私たちも配布をすると、「ああクリスマス(イースター)だな。」と実感がわきますし、皆でやることで一体感も生まれると思っています。
ご高齢の兄弟姉妹にも可能な方は、教会のすぐ近くで十数枚程度でも、参加していただいています。
クリスマス礼拝、イースター礼拝に足を運んでいただきたい、ということと、定期的にトラクトを配布することで、この場所に教会がある、ということを知っていただきたい、と考えています。
また、新型コロナの影響で、あまり表立っての伝道が憚られるような時期から、外にトラクトを入れた箱を置いて『ご自由にお持ちください』と設置したところ、想像以上に持っていかれる方が多く、常に補充している状態です。夜に持って行かれる方が多いので、最初は夜にはしまっていたのですが、今は夜の間も外に置いています。
正直、毎回反響があるわけではありません。1万枚配っても全く反響がない時もあります。
しかし、少数ですが、読み物を送ってほしい、と連絡があったり、教会に来られる方もおられます。トラクトがきっかけで信仰に導かれた人もいます。今回のイースター前の配布でも1人の男性から応答があり、訪問伝道につながっています。
すぐに反響があると嬉しいですが、前述の通り、ここに教会があることを知ってもらい、何かがあった時に『そういえば…』と教会の存在を思い出してもらえたらな、と思っています。
あなたのパンを水の上に投げよ。ずっと後の日になって、あなたはそれを見いだそう。
伝道者の書11:1
この御言葉に立って、決してこの働きが無駄にはならない、と信じて配布を続けています。
各ご家庭のポストに入れているのですが、ピザ屋さんやお寿司屋さん、など様々なチラシが多く配られていて、内容に関わらず、まとめて見ずに捨ててしまう、という方が多い感じがしています。いかに手に取ってもらえるかが課題です。
「チラシなどお断り」(私たちの教会のものだけでなくチラシ全般)とシールを貼っているご家庭が増えてきているのも感じています。もちろん、そうしたお宅には入れないようにしています。
また、インターネットの普及で紙から情報を得る、ということもあまりしなくなっているのかな、という印象もあります。
こちらの要望をよく聞いていただけますし、トラクトがどういうものかがわかっておられる方がデザインなどしてくださるので、ありがたいです。
松川先生、インタビューにお応えくださりありがとうございました!
教会員が一つとなって「伝道」について考え、トラクトを知恵と能力を尽くして丁寧に制作し、地域の方々へのラブレターのように配布しておられるのが伝わってきました。
御教会が地域の教会として、ますます祝福されますように。
今後も尊いお働きの一端を、新生宣教団に担わせていただけたら感謝です。
新生宣教団は、日本の教会の皆さまのミッションパートナーとして、トラクトや教会案内、イベントチラシ、記念誌や説教集などなど、あらゆる印刷物のご用命にお応えしています。
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