皆さまはVietnamese Bible to Japanというミニストリーをご存知でしょうか? 今回は新生宣教団のミッションパートナーでもあるVietnamese Bible to Japanの大塩英人氏にその活動についてお伺いしました。大塩氏のミニストリーの証し、そしてマンガ聖書を用いたベトナムでの宣教活動のビジョンをお話しいただきました。
私は大学院生時代にアメリカに留学し、そこで神様を知り救われました。卒業した後、アメリカでビジネスを始めようと思いましたが残念ながらその夢はかないませんでした。その後私はベトナム人の妻と出会い、ベトナムに移住することに決めました。ベトナムでの生活は私に立ち直る機会を与えてくれ、私は次第にベトナム人の救いのために献身したいと感じるようになりました。私にとってベトナムとは生きていく場所であり、救われた場所でもあり、愛すべき場所です。
私は持っていた会計士の資格を用いて会計事務所を経営する傍ら、ベトナム国内の人々、そして日本に在住しているベトナム人留学生・技能実習生にイエス・キリストの愛を伝道するミニストリーをはじめました。私はベトナム、そして日本の方々両方に救いがあることを願っています。それが故に神様の召命をいただいて今の活動をしています。
ベトナムで私が所属している教会は薬物中毒者の更生施設であると同時に教会でもあります。ベトナムは共産主義国なので、教会のライセンスを取るのがとても難しい国です。私の教会は2018年の8月にライセンスが取れるまでの間、30年間地下教会として活動していました。苦しみや不自由が多い社会には強い信仰が生まれます。私が最初に訪れた時は7,000人ぐらいの教会でしたが現在では主の恵みもあり、教会員の数は16,000人にまで膨れ上がりました。
マンガ聖書との出会いは3年ほど前、私がハノイにある日本語教会を訪問した際にその教会に20冊だけ残っていた新生宣教団の『マンガ メサイア』をいただいたことでした。それをはじめて見たとき、私はびっくりさせられました。そして、私はこれを是非ベトナムでの宣教活動に用いていきたいと考えました。しかし、どうやってマンガを通関審査が厳しいベトナム国内に持ち込めば良いかわからず、経済的にも厳しい状況だったので私は主に祈り始めました。主は祈りを聞いてくださり、恵みにより資金を与えてくださいました。残った問題はどのようにマンガ聖書を通関させることができるかでした。
マンガは日本が世界に誇る素晴らしい文化です。『マンガ メサイア』は聖書そのものですが、さらに「マンガ」なのでベトナム人にとってわかりやすく、親近感があるものでした。そしてほぼ何の障害もなく通関審査は通り、私は約2,000冊の『マンガ メサイア』を教会員にクリスマスプレゼントとして配ることが出来ました。政府の役人は“キリスト教徒たちは道徳的でよく働き、いい人たちであることは政府もよくわかっている”と言います。ライセンスを持つなどの正当な手続きさえ踏めば、ドアは開いているのだと知りました。
私はベトナムで様々な教会にこの『マンガ メサイア』を紹介し数多くの絶賛をもらいました。ベトナムは圧倒的に若者が多い国です。国民の平均年齢は20代後半のため、マンガを受け入れる土壌があります。マンガ聖書は宣教の末端で間違いなく役に立つツールです。ですのでもっとたくさんのベトナム語のマンガを出していって欲しいと思っています。
私は過去に自分の力で物事をなそうとしていました。しかし、ベトナムのような共産主義国では日常的に様々な困難に直面します。その中で私は常に主により頼み、感謝の心を持って日々を生きていかなければいけないと教わりました。
ベトナムにはキリスト教書店が合計10軒程あると言われていますがほとんどは教会内の売店やアクセサリーショップなどの一角にキリスト教書籍が置いてあるというものです。実際、私の住んでいるホーチミン市内にはキリスト教書店は1軒しかありません。その書店は6畳ぐらいのとても小さなお店で、ベトナム国内で出版されたキリスト教書籍がそこに集められてきます。一般の書店には仏教や中国からの書籍はたくさんありますがキリスト教書籍は一冊もなく、人の目に触れる機会がほとんどありません。これはとても危機的な状況です。この状況を乗り越えるために何とかしてベトナムにキリスト教書籍を販売する土台を築いていかなければならないというのが私の願いであり、私の生涯のミッションでもあります。
大塩氏の素晴らしいミニストリーを通してたくさんの若者たちに、マンガ聖書に触れる機会が与えられますようにお祈りしています。大塩氏のミニストリーの活動を記したページこちらですベトナムから来た案山子。ぜひ一度ご覧ください。今後も大塩氏のため、そして新生宣教団のために覚えてお祈りをお願いいたします。
・Vietnamese Bible to Japan http://www.vbtj.org/
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