世界中の多くの人々が、自分の国の言葉で印刷された聖書を手に入れるために何年も待ち続けています。また、一部の地域や少数民族にとっては、生涯叶わない夢に終わることもあります。規制の厳しい国々や少数言語を話す人々の中でも、さらに弱い立場にある人たちのために少しでも早く聖書を印刷することが特に重要視されています。これらの人々は、神の言葉を母国語で読みたいと切望していますが、悲しいことに、多くの人々は印刷された聖書を持つことさえできません。

コンパクトになった聖書を手にする
コウ牧師の奥さん

そのような現状の中、ファデイ・チン語聖書の翻訳者であるコウ牧師の話は、多くの感動をもたらしました。彼は家庭が貧しかったため、生徒として学校に通ったことがありませんでした。しかし、彼はいつも学校の教室の外に座りながら先生の話を聞き、それを何度も繰り返すことで神の恵みによって読み書きを学ぶことができたのです。

神を愛し、畏れたコウ牧師に、神はその後も続けて知恵をお与えになりました。新しい土地に引っ越したコウ牧師は、彼の霊的な可能性を認めてくれた牧師たちに歓迎され、彼らの励ましと支援を受けて、通信教育で神学を学び始め、やがて牧師としての召命を果たすことになりました。

そして同じ系列の言語であるファラム・チン語の聖書が発行されたとき、聖霊に心を動かされたコウ牧師は、聖書をファデイ・チン語に翻訳することに決めたのです。彼はファラム語聖書を翻訳した牧師に協力を求め、難解な翻訳作業を開始しました。
コウ牧師は、聖書をファデイ・チン語に翻訳し、人々に神を伝えるために生涯を捧げました。この特別な召命により、タイプライターを使い聖書全体を打ち出すという、綿密かつ不可能と思われるような作業を主の為に18年かけて完成させたのです。

当初は500部を印刷、配布することしかできませんでしたが、人々が理解でき大切にしている言語で翻訳された神の言葉に触れることがもたらした、「命を得る」という影響を、彼はすぐに目の当たりにしました。

しかし悲しい事に、彼が最初に印刷した聖書は１冊１キロという分厚いものでした。亡くなる前、彼が祈り願っていたことは、この翻訳された聖書が簡単に持ち運びできるように改良され、何世代にもわたって読み継がれることでした。

そして人々はさらに９年間待ち続け、改良されてコンパクトになったファデイ・チン聖書がついに再版されました。神は彼らの祈りに応えられたのです。
コウ牧師は、彼の国に影響を与え続ける、美しい遺産を残しました。そして、私たち新生宣教団もこの働きに協力する恵みを得たのです。

世界中の人が、場所や言語に関係なく、主による真の喜び、愛、平和を経験できるように、また日本と世界の国々のために新生宣教団に託されている働きのために、どうか共にお祈りください、そしてご支援による継続的なご協力をお願いいたします。社会的に弱い立場にある人々が、それぞれの言語で印刷された聖書を手にすることができるよう、共に祈りこの働きを進めてまいりましょう。

希望の言葉である神の言葉を広めるためにご協力いただきありがとうございます。またこのような証しを可能にしてくださっていることに感謝いたします。

※この記事で取り上げている内容は、現地で宣教活動をしている信頼ある団体の情報に基づいています。

11/15現在の「屋上大規模修繕支援金 2,308,210円※」 感謝と共にご報告いたします。

　主の御名を賛美いたします。 　いつも新生宣教団の働きにご理解とご支援を賜り、 心よりお礼申し上げます。 　皆様が共に主の働きを担ってくださることにより、 これまでに多くの言語による聖書やマンガ聖書を送り届けることができ […]